宇沢 達 名古屋大学名誉教授が翔英学園 学園長に就任
— 教育の未来を見据えた新体制で、学園のさらなる飛躍を目指す ―
学校法人翔英学園は、2025年6月1日付で、名古屋大学名誉教授・宇沢 達(うざわ とおる)氏を新たに学園長として迎えることを正式に決定いたしました。
宇沢氏の豊かな学識と国際的な視野を活かし、今後は国際教育連携、高大連携、さらには幼児教育から中等教育に至るまでの教育政策・運営の推進など、多岐にわたる分野での貢献が期待されます。
翔英学園は、教育のさらなる質の向上と、未来志向の学園運営体制の強化に努めてまいります。
宇沢 達 名誉教授 略歴
氏名:宇沢 達(うざわ・とおる)
生年月日:1959年8月10日生まれ
専門分野:表現論の幾何学的側面、等質空間のコンパクト化、数え上げ幾何学、 柏原予想の解決
主な活動・貢献:主な活動・貢献:
文部科学省の21世紀COEプログラム「等式が生む数学の新概念」においてプロジェクトリーダーを務め、学際的な研究推進と若手研究者の育成に尽力。
また、名古屋大学において総長補佐(社会連携室室長)を務めたほか、1990年から開催されてきた日本数学コンクールの実行委員長を10年ほどつとめ、数学教育に独自の貢献を果たした。
「自由にゆったりと考える」「楽しい数学の発見」「多彩な才能の評価」「人材の育成」を理念に掲げた本コンクールは、小中高生を対象とし、記述・論文形式を中心とするユニークな形式で、正解にとらわれずに自由な発想を促す問題を通じて、次世代の数学的思考力と創造性を育んでい
る。2022年度からは名古屋大学多元数理科学研究科と大阪公立大学数学研究所との共催により再スタートを切った。
学歴
- 1985年3月 東京大学大学院理学系研究科 修士課程修了
- 1985年9月 米国イェール大学数学科 博士課程入学
- 1990年12月 米国イェール大学数学科 博士号取得
職歴
- 1990年8月 米国ペンシルバニア州立大学 助教授
- 1991年5月 東京大学理学部数学科 助手
- 1992年4月 東北大学理学部数学科 助教授
- 1998年9月 立教大学理学部数学科 助教授
- 2002年4月 名古屋大学大学院多元数理科学研究科 教授
- 2025年4月 名古屋大学名誉教授
- 2025年6月 学校法人翔英学園 学園長就任
宇沢氏コメント
私はこれまでの経験を活かし、教師や保護者、そして地域の皆様とともに、生徒たちが人生の中でもとりわけ困難でありながら、驚くほど成長するこの時期を、支え合いながら乗り越えていけるよう尽力してまいります。教育の現場に深く関わる一人として、生徒一人ひとりが本来備えてい る、学びの喜びや思考の自由を引き出す場を広げていきたいと考えています。
私の父・宇沢弘文はこの地域の出身であり、生涯を通じてそのことを誇りにしていました。彼はリベラルな経済学者の系譜に連なる一人であり、私も幼い頃から、彼やその仲間たちの思索や議論に触れながら育ちました。その影響は、私の教育観や社会との関わり方に今も大きく息づいています。
さらに、私は中高生時代に武蔵高等・中等学校で、大学院時代にはイェール大学で、リベラル・エデュケーションの理念を深く体験する機会に恵まれました。分野を越えて考える力、書物を読む ことも含めた対話を通じて学ぶ姿勢、そして人間の可能性を信じる精神は、今なお私の活動の根幹をなしています。